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SEO対策 2023/01/17

302リダイレクトとは?.htaccessの書き方や設定方法を解説

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SEOでよく用いられる用語の中から、今回は「302リダイレクト」について解説します。「302リダイレクト」の意味や効果・設定方法、「301リダイレクト」との違いや使い分け、気をつけるべきポイントについて詳しく解説していきます。

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302リダイレクトとは?

URLの転送処理のうちの一つが「302リダイレクト」です。

301リダイレクトのように恒久的ではなく、302リダイレクトはあくまでも「一時的な転送」に用いられる処理です。

そもそもリダイレクトとはAのページからBのページに転送処理をすることです。よく見られる「このサイトは移転しました。〇〇秒後に移動します」といった文言のページが表示されることがありますが、これもリダイレクトと呼ばれるものになります。

HTTP/1.1のステータスコード上では「302 Found」という表示になります。HTTPステータスコードとは、3桁の数字で表され、100番台から500番台まであります。

300番台は、クライアントからのリクエストを完了させるために必要な追加処理のコードです。検索結果で表示されるURL情報にも違いがあり、302の場合は元のURLのまま表示されます。

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302リダイレクトは一時的な転送

302リダイレクトは一時的な転送で、301リダイレクトは恒久的な転送になりますのでそれぞれ使う場面が異なります。

ここでいう一時的とは1~2週間くらいのことを指し、302リダイレクトはその期間中に何かしらの原因で別ページに転送をしなければならない場合に使用します。短期間の作業のために転送を使用する場合は302リダイレクトを設定します。

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302リダイレクトの仕組み

そもそもリダイレクトとは、あるページにアクセスしてきたユーザーを、別のページに自動的に転送する流れのことを指します。

302リダイレクトの仕組みは、一時的にあるページにアクセスをしてきたユーザを別のページに自動的に転送をさせるものになります。

では、転送前のURLと転送後のURLはどちらがGoogleにインデックスされるのでしょう?

GoogleがインデックスしているURLがどちらか?
という視点が大事になるので、以下のことに留意するとよいでしょう。

・301リダイレクト → リンク先のURLをインデックスする

・302リダイレクト → リダイレクト元のURLをインデックスする

とはいえ、最近はリダイレクトが正しく用いられているかを検索エンジンが判断するようになったことから、場合によっては意図しないページがインデックスされることもあるようです。

その時は、検索クエリに対してコンテンツが有益であるかどうかで決まる事が多いので、意図したページをインデックスしたい場合はその点も考慮しましょう。

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302リダイレクトを使う場面

302リダイレクトは一時的な転送になりますので、主に利用されるケースは以下になります。

・サイトのメンテナンス中

・スマホとPCでページが違う場合

・エラーや不具合回避のための一時的な転移

・A/Bテストをしたいとき

・製品が在庫切れの時

・キャンペーンや期間限定商品のページへ移動させるとき

では詳しく解説していきます。

サイトのメンテナンス中

サイトに不具合やエラーが起き、一時的にサイトを修正する際に、「ただいまメンテナンス中です」といった表示ページに転送するのに有効です。

スマホとPCでページが違う場合

ユーザーの閲覧環境に合わせて、表示ページを別けたいときに使用します。

PCサイトとスマホサイトで別のURLを使っている場合は302リダイレクトが有効です。

エラーや不具合回避のための一時的な転移

サイトのエラーやページの修正などをする際に、一時的に転送して作業をするので302リダイレクトを使用します。

A/Bテストをしたいとき

サイト閲覧者の反応を試験的に確かめる際に、テストページを複数パターン用意してA/Bテストしたいときに有効です。

製品が在庫切れの時

ECサイトなどで在庫がなくなってしまった時に、キャンセルや入荷を知らせるメール登録フォームページへ302リダイレクトすることで、顧客離れを防ぐことができます。

キャンペーンや期間限定商品のページへ移動させるとき

特別キャンペーンやお得な情報を掲載したページを数日、長くても1週間だけメインページとして使いたいときなどに使用します。

302リダイレクトはあくまで一時的な転送のために用いるので、数ヶ月や年単位の転送であれば301リダイレクトを利用するようにしましょう。


以上のような場面で、302リダイレクトの設定を行いましょう。

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301リダイレクトと302リダイレクトの違い

WEBサイトの運用はずっと同じ状態をキープしていればいいわけではありません。
コンテンツの見直し、サイトの改修や大幅なリニューアルが発生する場合もあります。

その際に正しいリダイレクト設定をしなければ、SEO対策やサイト運営に影響が出てしまう可能性もあります。

ここでは状況別で、301リダイレクトと302リダイレクトの使い分け、違いを説明していきます。

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301リダイレクトとは

301リダイレクトとは、ページのURL変更後に、今までのURLにアクセスすると404エラー(not found)と表示されてしまうため、301リダイレクトを行い自動で恒久的に引っ越し先ページへ転送するものです。

301リダイレクトのメリットとしては元々あったGoogleからの評価を引き継ぐことができます。



ではどのような場面で使用するか詳しく見ていきましょう。

サイトの移転時

サイトリニューアル等でドメインが変わる場合、運用歴やSEOの評価が0にならないように、301リダイレクトを設定します。

URLの正規化

同一ページで二つのURLのうち、メインとなるURLにもう一方のURLを301リダイレクトすることで、分散されていた評価を一つに統一することができます。

重複コンテンツの削減

「www」の有無で重複のコンテンツページが存在する場合は、301リダイレクトをすることでURLを統一することができ、検索エンジンの評価も転送先のURLに集約することができます。

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301リダイレクトと302リダイレクトの使い分け

前述したように、301リダイレクトは恒久的にサイト移転時やURLの正規化の際に使用され、302リダイレクトは一時的な転送になるので、1~2週間くらい別ページに転送をかける必要があるときに使用します。

一時的か恒久的かで迷ってしまった時・ドメインの移転時・URL正規化をする時は、301リダイレクトを利用するのが一般的なので、迷ったら301リダイレクトを推奨します。

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302リダイレクトによるSEOの影響

リダイレクトによりインデックスされるURLが変わると、SEO対策に影響がでてしまうのではないかと疑問が生まれるかと思います。

302リダイレクトによるSEOの影響ははたしてあるのか?

それでは、解説していきましょう。

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302リダイレクトによるSEOへの影響はない

結論、302リダイレクトによるSEOへの影響はないといわれています。

なぜなら、転送元のURLはインデックスされたままその評価は引き継がれるからです。

302リダイレクトを利用すると「旧サイトのページランクが受け継がれない」という見方が多いのですが、実際には301リダイレクトだけでなく302リダイレクトもページランクが受け継がれます。

ただ、100パーセント引き継がれるとは断定できない為、必要でない場面でリダイレクトをむやみに設定するのは推奨できません。

逆に正しい設定をしないとマイナスになってしまうことがあります。

リダイレクトは検索エンジンからの評価の分散を防ぐためにも使われます。

例えば、wwwあり、wwwなしのURLが混在し正規化が必要な場合、Googleは異なるページと判断をしてしまいます。別ページと判断されると被リンクが別々に判断されてしまうため、評価も分散されてしまいます。

さらに、別ページと判断されると、同じようなページが二つ存在する事になる為、重複コンテンツ扱いをされてしまう恐れもあります。

この場合、SEO対策上、リダイレクトを使って片方のURLに正規化する必要があります。リダイレクトの仕組みを理解しないとマイナス評価をもらってしまうこともあるので気を付けましょう。

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長期的に302を使うと301として扱われる

302リダイレクトは一時的に使用するもので、リダイレクト前のURLがインデックスされます。

ただ、長期的に302リダイレクトを使うと、301リダイレクトのような恒久的な転送とGoogleが判断した場合は移転先のURLがインデックスされるようになります。

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30Xのリダイレクトは元のURLの評価を引き継げる

301リダイレクトと302リダイレクトもページランクは引き継ぐので、元の評価をそのまま受けることができます。

逆にリダイレクトを設定しないと、被リンクも再度獲得しないといけないので、一からSEO対策をしないといけなくなりデメリットしかありません。

少し手間な設定ですが、やらないと大きな損失に繋がる可能性がありますので301リダイレクトと302リダイレクトの違いを正しく理解して使用しましょう。

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302リダイレクト設定方法

302リダイレクトを設定する方法は、以下の3つが使われます。

・.htaccessを使う

・PHPを使う

・ワードプレスの場合、プラグインを使う

では、それぞれの設定方法をご説明します。

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.htaccessを使った設定方法

一般的にはhtaccessファイルを使って設定をします。
.htaccessとはWebサーバーで使われる「Apache」(アパッチ)を制御する設定ファイルのことです。

具体的な設定方法は、まず.htaccessファイルを作成します。

管理をしているWEBサイトのサーバー内に.htaccessファイルがあれば、それをダウンロードして編集しましょう。もしファイルがないようであれば、テキストファイルに記述し、「.htaccess」という名前で保存してください。

302リダイレクトを設定したい場合の記述方法は下記のとおりです。

【一部のページをリダイレクトさせたい場合】

RewriteRule ^/old-page.html$ http://www.tmp.com/$1 [R=302,L]


【サイト全体をリダイレクトさせたい場合】

RewriteEngine On

RewriteCond %{http_host} ^www.before.com

RewriteRule ^(.*)$ http://www.tmp.com/$1 [R=302,L]


www.before.com 、http://www.tmp.com/、old-page.htmlの部分は適宜書き換えてください。
移転先のページは、フルパス(http~)を記載するようにご注意ください。

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PHPを使った設定方法

PHPファイルを使っている場合、リダイレクトを設定したいページのPHPファイルの冒頭に、以下の記述を追加して設定することも可能です。

サーバーによっては、.htaccessの利用が制限されている場合があるので、その場合に使用されることが多いです。

<?php

header('Location: http://www.tmp-url.com/', true, 302);

exit();

?>

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WordPressのプラグインを利用した設定方法

WordPressを使っているWebサイトの場合は、プラグインを使用するのが簡単です。

よく使われるのが「Redirection」というプラグインで、Wordpress公式のプラグインになります。

まず「Redirection」をインストールして有効化をします。

そうすると管理画面の左メニューの「ツール」内に「Redirection」が表示されるので、転送ルールを自由に設定することができます。

・ ソースURL:転送元ページのURLを入力します。

・ターゲットURL:転送先ページのURLを入力します。

デフォルトでは301リダイレクトになっているので、詳細設定を表示して302リダイレクトになるように設定をしてください。

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302リダイレクトの注意点

302リダイレクトを使用する際は気を付けないといけないポイントがいくつかあります。

間違った設定や、故意的な不正はマイナス評価に繋がってしまう可能性もありますので、予め設定に入る前におさえておきましょう。

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不正なリダイレクトをしない

前述したような正当な使い方では問題はないが、検索エンジンを騙すようなリダイレクトはGoogleのガイドラインに反する場合がありますので、気を付けなければいけません。

Google Developersの不正なリダイレクトの例として2つあげられているのでご紹介させていただきます。

・検索エンジンには 1 つのコンテンツタイプが表示されるが、ユーザーは全く違うコンテンツにリダイレクトされる。

・PC ユーザーには通常のページが表示されるが、モバイルユーザーは全く別のスパムドメインにリダイレクトされる。

Google Developers

詳細はGoogle Developersの「不正なリダイレクト」にて確認しましょう。

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インデックスさせたいURLが変わる場合は301を使う

302リダイレクトは一時的な転送なので、インデックスをさせたいURLを変更する場合は、(サイトリニューアル時など)301リダイレクトを使用しましょう。

なぜなら、302リダイレクトはリダイレクト前のURLがインデックスされてしまうからです。

ただ、302リダイレクトを使っても、恒久的とGoogleが判断をすれば転送先のURLがインデックスされるようにはなりますが、正しい使い方は301リダイレクトを使用することになります。

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まとめ

本記事では302リダイレクトについて気を付けるポイントや設定方法、301リダイレクトとの違いなどについて解説していきました。

サイトを運営していく中で知っておかないと間違った設定をしてしまい、SEO対策でマイナスの評価を受けてしまう可能性もありますので注意が必要です。

WEB担当者様は正しい知識をつけてサイトの運営を行わなければなりませんので、本記事を参考に間違った処理をしないようにしましょう。

▼ HTTPステータスコード一覧は下記の記事をご覧ください。


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この記事を書いたライター

SEO施策部

SEMを軸にSEOの施策を行うオルグロー内の一部署。 サイト構築段階からのSEO要件のチェックやコンテンツ作成やサイト設計までを一貫して行う。社内でもひときわ豊富な知見を有する。またSEO歴15年超のノウハウをSEOサービスに反映し、3,000社を超える個人事業主から中堅企業までの幅広い顧客層に向けてビジネス規模にあった施策を提供し続けている。

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