【Copywriting Conference2019】行動のバイアス


Copywriting Conference2019の第二セッションはRichard Shotton氏によるプレゼンテーションで「Behavioural Biases(行動のバイアス)」というテーマでした。今回のプレゼンではEASTというフレームワークをコピーライティングに活かす方法について説明していました。
EASTフレームワークについて理解する

みなさんは「ナッジ」という言葉をご存知でしょうか。
ナッジとは2008年にシカゴ大学のリチャード・セイラー教授とハーバード大学のキャス・サンスティーン教授により発表されたコンセプトのことで、人々が強制によってではなく自発的に望ましい行動を選択するよう促す仕掛けや手法を示す用語として使用されています。
また「ナッジ(nudge)」は、直訳すると「ひじで軽く突く」という意味であり、行動経済学や行動科学分野においてよくきく言葉です。
このナッジを実践するにあたり、検討すべきポイントをまとめたのが、今回Richard Shotton氏がプレゼンした「EAST」というフレームワークです。「EAST」は4つの単語の頭文字をとったものです。(*「Easy」「Attractive」「Social」「Timely」の4つです。)
それぞれ以下のような意味になります。
「Easy」 ・・・・・・望ましい行動をとってもらいやすくするために、行動のハードルを下げること。
「Attractive」・・・・人を引きつけるような魅力的なものにすること。
「Social」 ・・・・・人々が影響を受ける社会環境や規範を適格に利用すること。
「Timely」 ・・・・・適切なタイミングで行うこと。
Richard Shotton氏は、「コピーライティングを進めていくにあたり、このEASTフレームワークがコピーライティングのヒントになることがある」と述べており、以下、EASTそれぞれの具体的な意味や例とコピーライティングでの活用方法についてまとめました。
Easy - 簡単なものにして行動のハードルを下げる

Attractive - 人を引きつけるような魅力的なものにする

「Attractive」人を引きつけるような魅力的なものにするということです。
これはコピーライティングと聞いて一番想像しやすいことだと思いますが、人の目を引いたり、記憶に残せるようなコピーを考えるということです。
具体的には、訴求文言やメッセージを端的なものではなく、工夫した表現を使用したり、視覚的に印象に残るような表現をしたり、短く単純化されたコピーを考えたり等、しっかりと魅力的なものにしましょうとRichard Shotton氏は述べていました。
Social - 人々が影響を受ける社会環境や規範を適格に利用する

「Social」人々が影響を受ける社会環境や規範を適格に利用するということです。
人間は身の回りにいる人間や社会的環境から影響を受けることが多く、このことはコピーライティングを考える上でも役に立つ知識であるとRichard Shotton氏は述べていました。
例えば、訴求文章を書く際に、「他のクライアントはほとんど〇〇を選んでいる。」〇〇を好んでいる。」と伝えたり、実際に周りの人が行っているものを見せたり、また、社会的にどういった動きがあるか、どういった規範があるかなどを活用していくと行動を促してくれる可能性が高まると言われています。
Timely - 適切なタイミングで行う

「Timely」適切なタイミングで行うということです。
別の言い方をすると、いつどのタイミングでコピーを世に出したり、クライアントに提示するかということです。
季節のイベントなどは訴求のタイミングとしてわかりやすい例です。年末年始・クリスマス・バレンタインなどいろいろな行事や個人レベルでもさまざまな選択をするステージがあると思いますが、いつ訴求すれば一番行動を促すことができるかを考えることも重要であるとRichard Shotton氏は述べていました。
まとめ
今回は「EAST」を活用してコピーライティングのヒントを探るというセッションでしたが、このEAST以外にも行動心理学の観点などからコピーライティングに応用できることはたくさんあるので、ぜひ、活用していきましょうとRichard Shotton氏は述べていました。
SEOWORLD施策部からのコメント 今回は「EASTフレームワークからコピーライティングのヒントを探る」ということで、EASTをはじめとする行動心理学から活用する術を学べるセッションでした。弊社でも今後EASTなどをヒントに行動を起こしやすいコピーライティングを実践し、より良いコピーを作成できるように取り組んでいきたいと思ったセッションでした。 |
SEMを軸にSEOの施策を行うオルグロー内の一部署。
サイト構築段階からのSEO要件のチェックやコンテンツ作成やサイト設計までを一貫して行う。社内でもひときわ豊富な知見を有する。またSEO歴15年超の塩田英司のノウハウをSEOサービスに反映し、2000社を超える個人事業主から中堅企業までの幅広い顧客層に向けてビジネス規模にあった施策を提供し続けている。
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