【Marketing Analytics Summit 2019】アナリストの養成と連携


Marketing Analytics Summit 2019第二セッションは「アナリストの養成と連携」というテーマで、Vodafone GroupのSearch Product OwnerであるNick Wilsdon氏からプレゼンテーションがありました。Nick Wilsdon氏が現在取り組んでいるアナリストの養成や連携について説明していました。
マーケティングアナリストの養成と連携

Nick Wilsdon氏は現在グーグルデータスタジオを使用し、国を越えたマーケティングアナリストの連携と養成を目的としたグループの構築をしています。
昨今、WEBマーケティングのフィールドが多岐にわたり、より複雑化していく中で、多くのアナリストと連携(チームとして動く)し、お互いに各専門分野でフォローし合いながらWEB解析ができる仕組みづくりを目指しているようです。
この取り組みは国境を越えて各国のアナリストたちと連携して行う仕組みで、お互いにチームとして動くことにより、各個人のアナリストとしての能力向上・アナリスト養成の意味もあるようです。
アナリストによる解析連携

Nick Wilsdon氏はアナリストたちの連携の例として、各アナリストの解析タスクの分担例について紹介していました。
特定のサイトを解析する時に、解析項目を各アナリストに振って分担していきます。
■解析分担例
<アナリストA>
SEOキーワードカニバリゼーションの調査
<アナリストB>
AMPのURLパフォーマンスについての調査
<アナリストC>
XMLサイトマップのクロールエラーについての調査
等々。このように各アナリストがWEBマーケティングやSEO解析の内容を分担し合い、WEBサイトの改善点を集めていくという仕組みです。

こちらは「SEOキーワードカニバリゼーションの調査」の例です。
WEB解析のフレームワーク

Nick Wilsdon氏は、今回紹介していたグローバルな解析チームにおける行動のフレームワークについても説明していました。
解析の流れを、「パフォーマンス」「プランニング」「コントロール」「アクション」の4つのセクションに分けて、全体の流れを共有・把握できるようにしているそうです。
各セクションでアナリストにタスクを割り振り、解析を進めていきます。
WEB解析データの収集方法

WEBサイトの解析分担や解析進行フレームワークの次は、各アナリストから収集したデータのまとめ方について説明していました。
現在WEBマーケティンングの界隈では様々な解析ツールが出てきており、仕様や解析内容も様々です。
Nick Wilsdon氏は、これら各ツールで抽出したデータをまとめるためにGoogleデータスタジオの使用を勧めていました。
Googleデータスタジオとは アナリティクス・サーチコンソール・アドワーズ、その他様々なデータソースからデータを集め、まとめることができるツールです。 |

上記画像のようなイメージでデータの管理をしていくことにより、様々なデータを管理、共有しやすくなるとNick Wilsdon氏は述べていました。
アナリスト連携フレームワークの拡張

最後に、アナリスト連携フレームワークの拡張について説明していました。
今回紹介されていた各アナリストたちによる連携のフレームワークをより管理しやすく、連携しやすい取り組みを進めているとNick Wilsdon氏は述べていました。

具体的には、競合調査専用のプラットフォーム開発や、各解析内容のレポートをストックし、いつ誰でも参照できるようなプラットフォームの構築なども進めているそうです。
近いうちに、アナリストたちの専用コミュニティ形成なども進めていきたいと述べていました。

Vodafone Group Search Product Owner Nick Wilsdon氏
オルグロー株式会社 代表取締役社長 塩田英司
SEO施策部からのコメント アナリストの養成と連携ということで、解析処理の新たなフレームワークについて知ることができたセッションでした。複雑化してくるWEBマーケティングと解析分野における国境を越えた新たな取り組みなので、今後もこの動向に注目していきたいと思います。 |
SEMを軸にSEOの施策を行うオルグロー内の一部署。
サイト構築段階からのSEO要件のチェックやコンテンツ作成やサイト設計までを一貫して行う。社内でもひときわ豊富な知見を有する。またSEO歴15年超の塩田英司のノウハウをSEOサービスに反映し、2000社を超える個人事業主から中堅企業までの幅広い顧客層に向けてビジネス規模にあった施策を提供し続けている。
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